久しぶりの名画たち
今週のお題「ゴールデンウィーク2016」・トピック「ゴールデンウィーク2016」について
GW前に書いた「大塚国際美術館」
徳島県は鳴門市、淡路島にほど近い場所に位置する陶板名画美術館で、1000点以上の美術品はオリジナルと同じ大きさで再現されている。地下3階から地上2階まで鑑賞ルートは約4キロメートルもある、日本最大級の常設展示スペース!
に、行ってこれた!
久しぶりです、うれしいなあ。ゴールデンウィークなだけにたくさんの人が続々と訪れていました。
展示品の入れ替えはあまり無い美術館と思いますが、時期によりピックアップして紹介するイベントが開催されているので何度行っても新鮮な見方ができます。
今回は「名画の花園」というテーマで(2016年4月1日から9月30日)開催されて、見に来たひとが興味を持って楽しめる工夫がされていました。
例えば、自分にピッタリの花にたどりつく「花アート診断」。
下の5種類のどれかにたどりつくと、花にまつわる言葉と絵画がわかって「今の自分」に縁のある作品がどこにあるかわかります。
ちなみに自分は中央のヒマワリにたどり着きました。ぺろっとカバーをめくってみると、ゴッホの向日葵展示紹介と共に花言葉が。
「私はあなただけを見つめる」
「崇拝」。
(名探偵コナン業火の向日葵を観た方なら「おお!」と思ってくれるハズ……!)
展示No.706と1075がヒマワリで、地下一階近代10にあるとのこと。早速鑑賞に移動移動。
こちらはアムステルダムにあるゴッホ美術館所蔵ヒマワリの、陶板画。額縁まで再現されていて、複製ながらも作者の向き合った時間が感じ取れるようです。じんわりとした感動。
向かいに展示の空襲で焼失した芦屋にあった向日葵の前には、見入るひとたちで途切れることがありませんでした。もちろん私もじっくり鑑賞。
また、別のアプローチとしてなりきり写真を撮ることのできるスペースもありました。(地下3階のセンターホール)
真珠の耳飾りを耳にひっかければちょうどよい位置に下がるという素晴らしいシステム! かぶりものをしておでこを出せばフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」の出来上がり。男性も女性も愉しそうに扮装して、額縁の中に納まっていました。
同じフロアには最後の晩餐風顔出しも。
昨年訪れたときにはこれらはまだ無く、代わりにゴッホの作品の中に入り込んでいるような写真が撮れるスペースがあったり、自分に額や顔の絵をかざして1枚の絵に扮しているように振る舞える道具が設置されていました。
前回も今回も、見つけて「?」と思い、気付いて「!」と驚き、参加して「♪」と楽しめました。いいものに触れることができたなあと感じます。趣向を凝らしたアイデア、素敵。
この広い広い美術館。他の作者、他の時代、他の様式の作品どれもこれも素晴らしいのですが、全部書きだすことは出来ないので前回載せた写真以外のおすすめをふたつ。
リュベンス作「キリスト昇架」(ベルギーのアントウェルペン大聖堂所蔵)
これは、いわゆるアニメ版フランダースの犬で少年ネロが最期に観た、観たかった作品。
「パトラッシュ、僕は観たんだよ。一番見たかった、ルーベンスの2枚の絵を」
というセリフにある、その1枚です。
そして両サイドの扉の裏に回ると
やはり、それぞれ美しい絵で装飾されています。
この扉形式の作品は館内にいくつか展示されていますが、自分で横から見たり自動で開閉するシステムが作動するものもあったりと、隅々まで味わえるよう工夫されていて素直にすごいなあと感じました。
ゴヤの「黒い絵」コーナーの「砂に埋もれる犬(マドリードのプラド美術館所蔵)」もお気に入りです。
ゴヤはわりと怖い印象でたくさんのものが描きこまれているように思いますが、これはシンプルに砂の斜面と埋もれて首だけ出ている状態のワンちゃんだけ。確か、「埋もれてるにまかせるしかない犬の絶望(あきらめ?)の表現」とどこかで聞いたような記憶があります。でも私には、「埋もれているのは望んでそうなっているだけで、あったかくていい気持ちなんだよね、いつでも出れるよ」という温泉地の砂風呂状態に見えてしまいユーモラスさを感じてしまっています。
どう見えるかどう解釈するかは観る側の自由ということで……。
疲れを感じたらベンダースペースで休憩と水分補給も。大塚製薬の大塚グループなだけに、ポカリスエットがあって万全の態勢でしたし
モネの大睡蓮も日差し降り注ぐ中観に行けたし
気に入ったおみやげも買えたしで
大変充実した1日を過ごすことができました。
さらに、帰宅後調べてみたらもうすぐテレビで放映がされる予定とのこと!
大塚国際美術館公式サイトテレビ放映のお知らせより
すごい! 自宅で鑑賞できるとは。楽しみです(*´▽`*)