モネつながりで
大塚国際美術館のこと。
美術館地下2階から出ることのできる池。壁の向こうでモネの「大睡蓮」が、陽光のもと鑑賞できるつくり。
最後に行ったのは昨年夏前。(ぽちぽちと睡蓮が咲いている)
この美術館は展示が多くて大きいので、一日がかりで楽しみたくなる。しかし、夢中になって歩き続けた結果いつのまにか足が棒になり、水分補給も忘れたところ突如おとずれる大きな疲労感……そんな体験をして以降、意識的に休憩と水分を取りながら、観るようにしている。水分大事。
ヴァティカン システィーナ礼拝堂(上)やパドヴァ スクロヴェーニ礼拝堂(下)
(※左は昨年引退した案内ロボットのアートくん)
空間そのままの再現がいくつもされており、豪奢であるとともに誠実だ。
椅子に腰かけてゆっくり思案することもできるし、写真を撮って記録もできた。(※ストロボ・三脚は不可)
大きな天井画・壁画類だけでなく、一般的なサイズの絵画も実に豊富で「あれ観たことある」「これ教科書にのってた」などと旧友に再会したような嬉しさにも出会える。
(↑ 子どもの頃から好きだったブーシェの水浴のディアナ)
下の記事にも載せたように、戦火で焼失してしまったゴッホの向日葵も、無事だった頃の画集をもとに陶板画で復元し展示されている。
大塚国際美術館、そのすべては陶板画として再現された作品だ。だからこそ絵のすぐそばまで近づいて、遠くからではわからない表現を目にすることができる。そっと触れて、筆の流れや強弱を感じ取ることができる。
私は、「これは、製作者にしかできない鑑賞方法」だと感じた。
近づこうが触れようが、製作者であれば表現のひとつと受け取られるだけで済むだろう。しかし、譲り受けた所有者やそれを観覧するその他の人々にとっては、特別な事情が無い限り難しい。作品の破壊を防ぐという観点から。
それが、陶板という特殊な技術によって複製された作品が生まれたことで、製作者のように身近で鑑賞することが可能となった。
それは大きさ、色、形だけでなく、何百年もの時間さえ感じることができる。
そんな風に思う。
(下の写真はカッパドキア 聖テオドール聖堂)
しあわせな空間なんだよね……(*´з`)
また行きたいなあ(*´ω`*)